読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Salle d’Aikosoleil

バレエ史についての備忘録 日々の食について

幕間~思い出のガレット・デ・ロワ♪

 お正月にフランスで食べるお菓子というとガレット・デ・ロワをすぐに思い出します。1月6日の公現節(エピファニー)に食べるキリストの誕生を祝うお菓子だそうです。中にフェーブという陶器のお人形が入っていています。フェーブは、もともとソラマメを意味し、ソラマメの形が胎児に似ていることから、古代から命を象徴するものと考えられているようです。

 これが今年の我が家のガレットで、メゾン・カイザーのもの。フェーブは黒猫の絵でした(あとでフェーブの写真が出てきます)。

f:id:aikosoleil:20150108133220j:plain

 私は、祖母や母がお料理に関わる仕事をしていたことも影響してか、子どもの頃からお菓子作りが大好きでした。

 一番最初に作ったのは、バタークッキーだったと思います。一番シンプルで失敗しにくいですよね。最大の失敗の思い出は、ワインゼリーにお砂糖と間違えてお塩を入れていまい、試食してくれた曾祖母が、「このゼリーは塩からい味なんだね~」と言って、びっくりしたことです。それからは、お砂糖とお塩は間違えないように細心の注意を払います(笑)

 そんなお菓子作りが大好きな少女は、もともと一つのことに集中するタイプで、いろんなお菓子の本を集めました。私のバイブルで、お菓子の歴史やさまざまなエピソードをつづっていた本が、今は亡き辻静雄先生の一冊の本でした。

 フランスの食習慣の中で食べられるお菓子の歴史や映画や文学などに登場するお菓子について、とても楽しく読めるものとして書かれていて、大好きな一冊でした。

 

フランス料理の本〈5〉デザート―食卓のエスプリ (1981年)
 

  初めてパリを訪れたのは、1984年の16歳の時の冬休みでした。パリからスイス(チューリヒジュネーブ)、そして、母の弟にあたる叔父が若き日を過ごしたロンドンとケンブリッジというコースで初めてのヨーロッパを体験しました。

 母の妹と結婚した叔父が、アルメニア系フランス人ということで同行してくれました。彼がパリで仕事していたころの行きつけのお店をパリでの最後の晩餐に予約してました。今では日本でも有名なFLOでした。

 ちょうど1月のことでした。メニューを見て目ざとい私が、あの辻先生の本に登場したガレット・デ・ロワを見つけました。フランス語も単語くらいしか知らないのに、お店の人に「ガレット・デ・ロワガレット・デ・ロワ!」と大きな声で言ったのです。

 お店の人は理解してくれて、3枚のガレットをデザートに用意してくれました。その時のメンバーは総勢8名でしたがさすがに食べきれず、お店の人があまったお菓子をお土産にもたせてくれました。その夜チューリヒ行の夜行列車で、寝台ベッドの中で食べたガレットの美味しかったこと!

  

 本の中で出会った憧れの菓子を目の前に、味よりもその雰囲気に感動してしまって、金色に光る王冠、フェーブ、すべてのものが夢の世界のようでした。それでも、パイの中にびっしりと詰まったアーモンドクリームの味わいは、私の心と頭の奥深くに刻み込まれています。

 このガレットとの出会いをきっかけに、私は20代のころからフェーブを集めています。1992年から93年までフランスでダンス修業をしていた時も、お菓子を食べることは抜かりなく実践しました。

 おかげでフェーブ・コレクションもこんなに増えました(#^.^#)

f:id:aikosoleil:20150108133459j:plain

 ガレット・デ・ロワについて、もっと知りたい方には、大学の大先輩で料理研究家の大森由紀子さんの記事がありますのでご紹介します。大森さんは、ガレット・デ・ロワ・クラブの理事もお務めとか!


ガレット・デ・ロワ|お菓子のラボからBonjour(大森由紀子)|マガジンオンライン | 三菱地所のレジデンスクラブ【公式】

 

 レシピはこちらでどうぞ!

物語のあるフランス菓子―おいしいレシピとエピソード

物語のあるフランス菓子―おいしいレシピとエピソード

 

 

 お菓子には、そのお菓子を一緒に食べた時の食卓の記憶、そして、一緒に食べた人たちとの思い出が詰まっています。集めたフェーブの一つ一つに、ガレットを一緒に囲んだ友人や家族との大切な時間の記憶が刻まれているのです。